2004年 09月 05日 ( 3 )

ウェイウェイ

彼女の名前はウェイウェイ。前に紹介した食事事件の女の子で僕のクラスメートだ。上海出身で、親がお金持ちのようで、顔はじゃりん子チエに似ている。中国の高校を卒業後、九州の大学に4年間いたので、日本語がうまく日本語検定1級を持っている。「北京と上海どっちが好き」という質問に、「福岡」と答えるほど、大の日本びいきだ。ときどき日本に「帰りたい」と言っている。きれいにカットされた髪型、バーバリーのへそだしシャツ、底浅のジーンズにこじゃれたサンダルは、まさに日本人なのだが、なかなか中国人意識も見え隠れする。

例えば、先日の食事事件(サラダを3つ取ろうとして怒られた事件)の際、僕は、何の意図もなく、「他に中国人も怒られてたな」なんて言ったのだが、すぐさま、「その言い方嫌い!」(つまり中国人差別と受け取られた)と言われてしまった。中国人が食事にうるさいのは事実なのだが、国籍名を出すと差別ととられるのは、彼女の中国人としてのプライドがそうさせているとしか思えない。逆に、日本人に置き換えても、僕らはなんとも思わないけどなあ。

もうひとつ。今週は、大学主催で映画を見る機会があったのだが、正直言ってうるさかった。彼女に感想聞かれて、「映画はおもしかったけど、うるさかったなあ。」と答えたところ、「中国人は単純に映画を楽しんでいるのよ。もっと中国人から学ばなきゃあ」とのたまわれた。うーん、そうかなあ。(今度は国籍名を出さなかったぞ。)

最後にもうひとつ。授業で、税金の話が問題になった。どこの国でもそうだろうが、一般にお金持ちは貧乏人よりも多く税金を払うことになっている。それは、政府からのサービスが同じであっても、お金持ちは多く払うべきだという考えがあるからだ。これについて、高負担高福祉で有名なノルウェー人と彼女が対立した。「どうして、同じサービスなのに、たくさんお金を払わなきゃいけないの」。おーい、中国って共産主義の国じゃなかったけ?

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実感に反して、中国の国民当たりGDPがすごく低いのは、地域間で所得格差がおそろしく大きいことを表している。北京、上海、香港以外の地方の人は、移動も制限されているので(制限しないと大変なことになる)、その境遇は悲惨だ。彼女達富裕層が、外国でビジネスを学び、帰国して何をするのか。中国の行く末はまだまだ未知数だなあとしみじみ思った。
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by otschan | 2004-09-05 20:38 | こもごも

僕の部屋

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なんだか、イギリスは異常気象で、もうすずしくなってもいいころなのに、連日25度を越える暑さだ。僕の部屋は西に面しているので、授業が終わって戻ってくる頃には、すごい暑さになっている。当然扇風機はないので、窓を開けるのだが、網戸もないため、羽虫(緑色)がどんどん入ってきて大変なことになってしまう。まあ、ゴキブリもいないし、日本に比べれば、全然がまんできる範囲なのだけれど。

僕の両隣は空き部屋らしく、部屋の真向かいに例のティナちゃんがいる(中国人に珍しく少し照れ屋さんなので、今ではもっぱらチャットで会話することが多い)。問題は、下に住んでいる二人だ。この寮は9割方中国人若しくは台湾人で、僕の知る限り、それ以外は、日本人の僕と、キプロス人、そして国籍不明の下の階の二人だ。真下にいる女性は、頭がいかれているのか、毎日、大声で、泣いたり、笑ったり、吠えたりしている。風貌はアジア系なのだが、巻き舌の言語はどこの国かさっぱりわからない。とにかく、毎日音楽をかけまくって、友達と電話をし続けているので、困っている。その隣は、アラブ系の人で、時々かかってくるイスラム系の音楽にも参っている。部屋の外は、緑の向こうに、サーカー場があって、毎日9時頃まで、うるさい。

最近は、キッチンで中国人が時々中華パーティをしているので、これまたうるさい。
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by otschan | 2004-09-05 20:08 |

3週間終了

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3週間経った。2回の週末のエクスカーション(ストラッドフォードとウォーリック城)にもいかず、がんばっているが英語の上達は、はっきり言って芳しくない。学校出たての20台前半の子供達に負けてしまうのは非常に悔しい。語学はやはり若いうちにやっておくのに越したことはないのだろう。ここに来る日本人以外の人(中国人が大半だが)のほとんどは、1回もしくは2回は海外で英語を勉強してきている。正直言ってかなり落ち込んでいる。

英語の授業は思ったよりも高度だ。10週間のコースと5週間のコースがあり、僕は後半に出ているのだが、扱うトピックスが政治・経済なので、語彙の問題もともかく、内容が非常に発言しにくいものだったりする。こちらの人はとかく白黒つけたがって、それが英語教授法の一つなのか、国民性なのかよく分からないが、例えば、移民は、その国の文化に同化すべきか、それともマルチカルチャリズムの観点から、移民の文化慣習を尊重すべきかなんて問題は、ケースバイケースとしか答えようがない。税金は、多く払うべきかどうかなんてのも、国民性によって考え方も違うでしょうとしかいいようがない。おそらく、あまり深く考えずに、何か喋ればいいのかもしれないが、僕を含めて日本人グループは、なんだか思想教育をされているようで、抵抗感がある。

英国のアカデミズムは、すごく大雑把に言って、反米、反グローバリズムで、今だに、マルクスの思想が生きている。そのエネルギーの大半は、批判をすることに注ぎ込まれていて、なんだか建設的な議論がないじゃないかと思ったりもする。そりゃあ、僕も今のアメリカにはついていけないけれど、批判だけして対案を出さないのもどうかと思う。図書館に行けば、アメリカの著名な政治学者の本があんまり置いてなかったりなんかして、いやはや、欧米なんて人くくりにはできないなと思ったりもする。

とにかく、あと2週間、本コースが始まるまで、英語の授業を精一杯やるしかないのだが、何をどう頑張ればいいのかわからない。BBCの英語は、リアルな英語とは違うし、先生は、典型的なイギリスの偏屈じいさんといった感じで、あまりこちらの問題を認識しようという姿勢が感じられない。当たり前の話だが、日本のようなかゆい所に手が届くというサービスは期待できず、優秀な人で、先生が気に入った人だけに手を差し伸べるというシステムなのだ。

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by otschan | 2004-09-05 19:37 |